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1/24(土)・25(日)『風を打つ』トム・プロジェクト

トム・プロジェクト『風を打つ』

治らんもんには、慣れるしかない。
ばってん、治せるもんに、慣れる訳にはいかんのじゃ、わしらは…。
生きとし生けるものすべてに捧ぐ、
ある家族の物語。

作・演出 = ふたくちつよし
出演 = 音無美紀子・太川陽介・生津徹・いわいのふ健・岸田茜

【日程】

 2026年1月

  24日(土) 19時開演 → 19時20分開演

  25日(日) 13時30分開演

  松江 1月23日(金) / 米子 1月26日(月)

【会場】

 大社文化プレイスうらら館 
 〒699-0711 島根県出雲市大社町杵築南1338-9

読売演劇大賞女優賞
文化庁芸術祭賞演劇部門優秀賞
W受賞!!

あらすじ

 1993年水俣。あの忌まわしい事件から時を経て甦った不知火海。
 かつて、その美しい海で漁を営み、多くの網子を抱える網元であった杉坂家は、その集落で初めて水俣病患者が出た家でもあった。
 …長く続いた差別や偏見の嵐の中の時代…。やがて、杉坂家の人々はその嵐が通り過ぎるのを待つように、チリメン漁の再開を決意する。
 長く地元を離れていた長男も戻ってきた。しかし…本当に嵐は過ぎ去ったのか?
 家族のさまざまな思いを風に乗せて、今、船が動き出す…。

解説

 熊本県水俣市で起こった日本三大公害病「水俣病」の話です。水俣市に実在する一つの家族の話で、公害によって一度は崩壊してしまった家族・人間関係が、愛のある「対話」によって再生し、人が生きることに希望を見出していく様子を丁寧に描いている、ふたくちつよし氏至極の作品です。他者とのコミュニケーションが多様化し、難しさを感じている今だからこそ、心に届くはずです。プロデュース公演ならではの個性豊かなキャストでの舞台です。
 音無美紀子さんはこの作品で、第74回文化庁芸術祭賞・第30回読売演劇大賞女優賞を受賞しました。
 2019年に俳優座劇場で初演を迎え、2022年東北・中部・北陸ブロックで、2023年長野・近畿ブロック、2024年四国と再演が繰り返されている作品です。
 そして、今回は中国ブロックへ…。

【劇団プロフィール】

 「舞台の素晴らしさは新鮮な感動であり発見である。観る側と作る側が夢を持てる素体を吐き続けます。」を理念として、片桐はいり一人芝居『ベンチャーズの夜』をスタートに、100本以上もの創作劇を生み出し、2024年で創立30周年を迎えました。これからも全力疾走してまいります。中国ブロックには2020年の『砦』以来になります。

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11/25(火)『夜の来訪者』俳優座劇場

俳優座劇場プロデュース『夜の来訪者』

人間はひとりでは、一つの家族では生きて行けないのです……

作=J・B・プリーストリィ  翻訳=内村直也
脚本=八木柊一郎  演出=西川信廣
出演予定=柴田義之・山崎美貴・尾身美詞・馬場太史・𦚰田康弘・有賀ひろみ・瀬戸口郁

【日程】
 2025年11月25日(火) 18時30分開演
 松江 11月27日(木) / 米子 11月28日(金)
【会場】
 市民会館 
 〒693-0023 島根県出雲市塩冶有原町2丁目15番地

◆あらすじ

一九四〇年(昭和十五年)の春。娘の婚約者を迎え、一家団欒の夜を過ごす倉持家。そこに影山と名乗る警部が突然訪れる。影山はある女の死を告げ、家族に質問を重ねていく。初めに倉持幸之助。企業の経営者である彼は、かつていわれのない理由で彼女を解雇していた。次に娘の沙千子、婚約者の黒須、母親のゆき、そして息子の浩一郎と・・・彼女はなぜ死んだのか?!

疑問を投げかけ影山は去るが、残された家族のドラマはそこから始まるのだった……。

●かいせつ

 一九四五年ロンドンでの初演以来、世界中で上演されてきた社会派ミステリーの傑作「夜の来訪者」。俳優座劇場では一九九一年から二〇〇六年までの十六年間に全国で281ステージの上演を重ねました。二〇二二年、新演出・新キャストによる上演を果たし、再び大好評を頂きました。

ウクライナ、パレスチナの戦争等、世界情勢が混沌とするなか、現代に生きる者の心理を突き、一人ひとりの生き方と社会との関わりを鋭く問いかけます。

●感想

久しぶりに舞台が観られてよかったです。このコロナ禍、ロシアのウクライナ侵攻etc.……私達の生き様が……巡り巡ってこの様な事態にもつながってしまったのかもしれませんね……。考えさせられる舞台でした。西川信廣さん、よくぞこの時期にこの作品を取り上げて下さいました。誠実に生きていきたいものです!! 舞台装置も素晴らしかったです‼ ラストシーン美しかったです……。

【劇団のプロフィール】

俳優座劇場は1954年、劇団廃油座の創立10周年記念行事として新劇人自らが資金を貯め建設した劇場。以来、新劇活動を支える中心的劇場となる。1980年の劇場改築を機に劇場が独自に製作する、俳優座劇場プロデュース公演を開始する。近年では『十二人の怒れる男たち』『音楽劇 わが町』『音楽劇 人形の家』『罠』『音楽劇 母さん』が例会に。

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10/31(金)『星をかすめる風』青年劇場

青年劇場『星をかすめる風』

詩、文学、音楽、芸術の美しさに溢れた総合芸術作品

原作=イ・ジョンミョン / 脚本・演出=シライケイタ
出演者=岡山豊明、矢野貴大、北直樹、傍島ひとみ、ほか

【日程】
 2025年10月31日(金) 18時30分開演
 松江 11月5日(水) / 米子 10月30日(木)
【会場】
 市民会館 
 〒693-0023 島根県出雲市塩冶有原町2丁目15番地
【上演時間】
 2時間20分(予定)(休憩15分含)

【あらすじ】

舞台は終戦間際の福岡刑務所、暴力看守と呼ばれる杉山が殺されるところから始まります。配属になったばかりの若い看守渡辺が、杉山の犯人捜しを命じられ、囚人達に尋問していく中でユン・ドンジュ(尹東柱)と出会います。渡辺は京都の古本屋の息子で、本が好きな文学青年。杉山のポケットに在った紙切れに書かれた詩を見て、「この美しい詩は誰が書いたんだ?普通の人に書ける詩じゃない…」と思いつつ、ユン・ドンジュと出会い聞き込みをする中で、二人に友情が生まれていきます。そんな中、九州帝大医学部の医師たちが囚人の治療のため派遣されるが、治療を受けたユン・ドンジュは次第に体調を崩していく。犯人はいったい誰なのか?ユン・ドンジュはどのような最後を遂げたのか…?

【解説】

この作品はコロナ禍2020年9月に初演を迎え、2023年9月に再演、その後鑑賞会公演がスタートしています。
韓国の国民的詩人として国を越え愛されるユン・ドンジュは、大学在学中に治安維持法違反で福岡刑務所に収監され、27歳で獄死しました。その史実を交え描いた韓国の作家イ・ジョンミョン氏の同名小説「星をかすめる風」をシライケイタ氏を迎え舞台化したものです。
2時間サスペンスドラマのようなテンポ、刑務所の中で囚人と看守が芸術の力で一つになる、というファンタジーな世界観には、2020年コロナ禍で芸術の必要性が危ぶまれた中、美しいもので舞台をいっぱいにしたい、という演出シライケイタ氏の願いが込められております。近年の劇団レパートリーの中でも代表作と呼べるものに仕上がっておりますので、ご期待ください。

【出演俳優のご紹介】

広戸 聡 さん

青年劇場 俳優
1956年生まれ 出雲市出身

出雲高校在学中、演劇部に所属。東京都立大卒業後、1978年に青年劇場に入団。多くの舞台やテレビで活躍するなか、この度念願のふるさと出雲での初出演が決定!

【劇団のプロフィール】

今年で劇団創立60周年。1964年、日本新劇界のパイオニア秋田雨雀と土方与志が戦後に育んだ俳優、演出家8人を中心に結成。近年は東京での定例公演、全国の学校公演を柱とし、鑑賞会公演や実行委員会公演、各地域での演劇ワークショップ、社会包摂活動なども積極的に取り組んでいます。

≪いずも演鑑での青年劇場の例会≫

  • ’94(08回)「翼を下さい」
  • ’95(15回)「遺産らぷそでぃ」
  • ’99(35回)「キッスだけでいいわ」
  • ’01(50回)「愛が聞こえます」
  • ’04(65回)「喜劇キュリー夫人」
  • ’09(96回)「菜の花らぷそでぃ」
  • ’16(141回)「島」
  • ’25(194回)「星をかすめる風」

【岡山市民劇場開催】『星をかすめる風』 ”魅力に迫る会” ダイジェスト